データで解き明かす、心と体の『なんだか』
データで解き明かす、心と体の『なんだか』

親しい友人がそばにいると、なんだか落ち着くなあという経験をしたことはありませんか?
この「なんだか」という現象を研究するのが、『生理心理学』です。発汗、心臓の活動、心拍数、心拍のゆらぎ、血圧、筋肉の活動、表情などを計測して、人間を読み解いていこうというジャンルです。

取得したデータの使い道はさまざまで、そのひとつに健康促進があります。例えば、うつ病を患ってしまった患者さんの身体を測定すると、生体反応は悪く、笑顔が出にくい傾向にあることがわかります。測定データをもとにすると、笑顔が増えれば身体の反応も良くなり、うつ病を改善できるのでは?と考えることができ、うつ病へアプローチしていく策を立てることができます。そのほかにも、ヒトの会話を測定し、どのような会話でどんな表情が出てくるかを分析して、人同士の支え合いなどに生かす取り組みも行われています。

データは使い方次第で、心身の健康や生きやすい環境づくりに貢献することができます。大切なヒトのために、データ活用を学んでみませんか?

研究、教えてくれる先生は

長野祐一郎 教授

心理学の中でも生理心理学を専門にしており、心拍や発汗など体の反応から、心がどんな状態なのかを推測し、心と体の関係性について研究しています。データを扱ったり、測定機器を自作したりと理系のような人間ですが、私はド文系です。

長野祐一郎 教授

何かに燃えている学生を、
たくさん育てたい。

私は生理心理学に惹かれ、ヒトの身体を測定する研究を始めました。おおよそ20年前です。当時の測定機器は、高価で使い方が難しく、持ち運びもできず、決して便利なモノではありませんでした。若い頃の私は、使いやすいモノを自分でつくってみようと考え、公開されている資料をもとに、機器づくりに取り組みました。見よう見まねでつくっていくうちに、これまではひとり分しか測定できなかったものが、同時に50人測定できるようになったり、低コストで持ち運びやすい便利な機器を生み出すことができました。

私がここまで生理心理学に打ち込んでこれたのは、つくり上げる喜びが支えになっています。だから、ヒューマン・データサイエンス学部に入ってくる学生たちにも、つくり上げる喜びを体験してもらい「自分ってこんな事ができるんだ!」という自分自身への発見をたくさんしてもらいたいです。そのために、機器づくりに打ち込める「モノづくりラボ」というスペースを準備しています。3Dプリンタをはじめとする各種デジタル工作機器からハンドツールまで、工作機器を幅広く取り揃えています。

ものづくりを通して、どんどんできる事が増えていき、研究に対してバチバチと燃えあがる気持ちを持った学生を、このラボからたくさん育てていきたいです。