データで探るクマの悩み、人間も幸せな世界へ
データで探るクマの悩み、人間も幸せな世界へ

アーバンベアという言葉を知っていますか?
都市周辺の森林に住み着き、人間の生活圏に出没するクマのことを言います。 ここ数年でアーバンベアによる被害が増えているので、ニュースなどで一度くらいは耳にしているはずです。

「アーバンベア対策」というプロジェクトで、データの力をつかってヒトとクマが暮らしやすい環境づくりへの挑戦が始まっています。 GISというマッピングシステムを使い、クマが出没した場所、行動範囲や習性、植生や餌の分布、人口密度、川の位置などを数年分集め、データにします。 そうすると、クマが出没しそうなエリアが見えてきて、根拠を持って対策を立てることができます。

データからは、なぜクマが街に降りてきたのかという原因を突き止めることもでき、山奥にクマが好む広葉樹を増やすことや、暮らしやすい環境を整えてあげるなど、 アーバンベア問題の根本を解決する取り組みにも生かされています。データサイエンスの力で、人間も動物も幸せに暮らせる世界がつくれたら良いですよね。

研究、教えてくれる先生は

中山智晴 教授

大学生から40歳ごろまでは資源開発工学の研究に取り組んでいました。その後、環境保全と資源開発の調和、人々の自然環境への興味・関心の向上の重要性に気づき、社会学の世界に入りました。 文京学院大学では、人と自然の共生をテーマに、学生とさまざまなプロジェクトを進めています。

中山智晴 教授

キャンパスの
外に出よう!

私は環境系の研究を専門にしていますが、ゼミでは学生たちと都市農村交流、復興支援、都市鉱山など様々なプロジェクトに取り組んできました。 どのプロジェクトもじっくりと座学で進めていくというスタイルより、 キャンパスの外に出て、地域の方々や課題に直面している方と一緒になって、解決に向けて取り組んでいくフィールドワークのスタイルを大切にしてきました。

江ノ島の鵠沼海岸を拠点に、海に漂流しているマイクロプラスチック問題に取り組んだプロジェクトでは、毎月ビーチクリーンを行い、 収集したゴミがどこから流れ着いているかを分析して、現状を訴えるという活動をしていました。活動が進むにつれ、ゼミ生たちの環境意識は高まり、 自ら活動の枠を広げ、地域の子どもたちに環境問題への理解を深める授業のようなことを行うまでに発展しました。

学生たちが自ら行動した姿勢は、私にとっては本当に嬉しいことで、ゼミを通してたくさんのことを学んでくれたと感じています。 ヒューマン・データサイエンス学部の私のゼミでは引き続き、フィールドワークスタイルを大切にしていきます。 データサイエンスを学びながら、キャンパスの外に出て様々な経験も積んでいく。経験と理論が身につけば、社会に出たとき、相当すごい武器になりますよ。