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その人の心に寄りそって、
夢や希望をかなえていきたい。

千田歩香さん 板橋中央総合病院 作業療法士

その人の心に寄りそって、
夢や希望をかなえていきたい。

PROFILE
保健医療技術学部作業療法学科 2014年卒業。
職業として最初に惹かれたのは、心理カウンセラーでした。精神科の先生が書かれた一冊の本に出会い、患者さんがそれまでどのように生きてきたかお話を聞きながら人生をもう一回立て直していく、いい仕事だと思ったからです。その後に出会った作業療法士の仕事も、同じように心に寄り添って、夢を伝えたり叶えたりできる、とてもいい仕事だと思い選びました。出会えて本当によかったと思っています。

作業療法士はICUでも必要とされています。

私が作業療法士になろうと決心したのは、祖父母がガンで亡くなった時。最後の時間にお話しをして心を支えたり、リラクゼーションして痛みや不安を緩和したり。患者さんの夢が叶うように寄り添う仕事だと感じ、心を決めました。

入職から半年ほどは一般病棟で働いていましたが、ICUで働けるチャンスが訪れ、未知の世界で学ぼうと自分から手を挙げました。一般病棟とは違い、生きるか亡くなるか瀬戸際の方たちが入るICUの空間は、閉鎖空間。目を覚ましたときに、パニック状態などにおちいる、せん妄が発症しやすくなります。昼と夜の区別もつかず認知機能も落ちやすくなるので、朝はカーテンをできるだけ開けて環境を整えたり、カレンダーを見せて、今日は6月5日で時間は7時ですと伝えたり。まずは生活リズムをつけるためのサポートをしていきます。勉強になったのは、リスク管理です。入院が長くならないように。自宅に帰って生活するための筋力が落ちないように。多数の点滴の管や気管内挿管している状態でも、看護師や理学療法士といっしょに身体を起こしたり、歩く練習をするための方法を学ぶことができました。ICUでリハビリして一般病棟に移り、自宅に帰ることになった患者さんが、ICUに満面の笑みで歩いて会いに来てくれた時は、すごくうれしかったですね。

患者さんの夢。ご家族の希望。
どちらも叶えられるように。

ICUで約2年働き、一般病棟に戻りました。主に外科と血液内科病棟を診ていますが、先日とても印象に残る出来事がありました。娘さんの結婚式に出席したいという患者さんに、最後まで関わらせていただいたんです。肺がんが、脳にも骨にも転移して、何回も入退院を繰り返していた方でした。結婚式場への移動中も呼吸状態を保つため、リクライニングの車いすにどれくらいの時間乗っていられるかをリハビリ科内で評価したり、その時の疼痛がないかを考えたり。できる限りの準備を進めていったのですが間に合わず、式の2日前に意識レベルがかなり落ちてしまいました。

それでも何とか娘さんの結婚する姿を見せてあげたい。病室でご家族で写真を撮りましょうとご提案させていただきました。娘さんはウエディングドレス。患者さんご本人もドレスアップしてメイクもして、ご家族に集まっていただいて写真を撮ったのです。作業療法士というのは、患者さんご本人やご家族の夢や希望を叶える仕事なんだなと改めて実感した出来事でした。もっともっと勉強が必要だなと感じています。最終的に家に帰りたいという方が多いので、ご自宅の環境調整の提案をしっかりとできるようになりたいし、最終的には、がんの緩和ケアを極めていけたらと思っています。

※インタビュー内容はすべて取材当時のものです。