卒業生だより
夢は、環境によい
フェアトレードカフェ。
1杯のコーヒーで、
救われる人がいます。

伊藤 真未さん 株式会社フューチャー・リレーション
エコプランナー

夢は、環境によい
フェアトレードカフェ。
1杯のコーヒーで、
救われる人がいます。

PROFILE
人間学部コミュニケーション社会学科 2015年卒業。
伊藤さんが就職先に選んだフューチャー・リレーションは、子どもたちの未来に笑顔とエネルギーをつないでいくことを目標に、太陽光や蓄電池などの販売を行っている会社。入社後、営業を経験し、現在は事務職として営業をバックアップしている。商品が売れると、売れたという喜びだけでなく、地球のいろいろな問題が改善されていくという喜びもついてくるところが、うれしいそうだ。

小学生のときに読んだ、1冊の本。海の向こうに暮らす、ストリートチルドレンのことを考えるようになった。高校時代に見つけた「途上国で子どもたちの支援をしませんか」という千代田区の募集。勝ち抜いて、ベトナムに行ったんです。親のいない子ども。花を売る子ども。スラム街の子どもに出会い、ストリー卜チルドレンを保護する施設では、夕飯をつくっていっしょに食べました。恵まれている自分が動かなきゃと思いましたね。でも、何ができるのかわからなくて、もやもやしていたんですけど、文京学院を見つけた。環境やボランティアのことが何かできるんじゃないかと思い入学しました。

大学3年で参加した、フィリピンのボランティア。アグロフォレストリー(森をつくる農業)という発想で、森を育てながらコーヒーを育て、生計を立てていくというプロジェク卜でした。生産者から「このコーヒーをいろんな人に勧めてほしい」という願いを聞いたり、まだまだ生活が苦しいことを知り、コーヒーを買うことでお手伝いできるんじゃないかと考え、友だちと2人で豆を買い付けて日本に持って帰ってきたんです。大学の環境教育研究センターの森下先生に相談すると「カフェやろう!」と背中をどん!と押してくれました。準備して4年生の春に、大学内にフェアトレードカフェをオープン。募金箱に「あなたが入れたお金で、またコーヒーを買うことができます」と書いたのですが、思った以上に集まって、すごくうれしかったんです。秋には、その募金を持ってもう一度フィリピンに行って、コーヒーを買うことができました。

いつかフェアトレードカフェをやろう。私に夢ができました。就職活動では、環境によいことをしていて私の夢に共感してくれる会社を探しました。ご縁があり出会うことができたから、夢は進化しながら今もつづいています。ソーラーパネルでエネルギーを自給自足できて、1杯のコーヒーで生産者を救うことができる。そんなカフェができるように、行動していこうと思います。

※インタビュー内容はすべて取材当時のものです。